7月3日(日)、サミュエル・スミス。

7月3日(日)、サミュエル・スミス。

7月3日(日)、ビール探訪、第6回。

今回は、サミュエル・スミス(samuel smith)のタディー・ポーター(toddy porter)とオートミール・スタウト(oatmeal stout)。
どちらも355mlで、値段は470~500円。

イギリス、ヨーク州のサミュエル・スミス・オールド醸造所。
1758年創業。歴史のある醸造所で、今でも200年以上前から使い続けている井戸水で仕込み、伝統的なヨークシャー醸造法を守り続けています。

「ポーター」は、産業革命と共に合理性を追求して造られたビール。
名前の由来は、荷物を運ぶ労働者(porter)から。当時大流行したこのビールを工場から運んできた運び屋が、パブに着くと“Porter!”(「運び屋です!」、ビールを持ってきました!)と叫んでいたことからだそうです。
それまでのエールは1~2週間程度で造って出荷していましたが、このポーターは大型タンクで大量に製造し、半年程度、長期貯蔵を可能としました。
この画期的な製造法のおかげて、低価格ビールを大量に販売することができ、産業革命初期のイギリスで大規模設備投資を可能としました。ビールの大規模販売・流通がすすみ、ビール産業は大きく成長することになりました。


サミュエル・スミス、テディ・ポーター。


今回も、しっかり冷やしました。


では、開栓。


香ばしいです。


さすが、イギリスのエール。エールには、色の違いによって、
ペール・エール(薄め)、アンバー・エール(ちょっと濃い)、ダーク・エール(濃い)の三つにわけられます。


ポーターは、アンバー・エールです。アンバーといっても、十分、黒いですね。
では、Cheers!


おいしいですね~!!
コーヒー、チョコレートなどを思わせる香りがします。


ギネスとよく似ていますが、ギネスよりも少し軽いかな?
でも、飲み比べてみないとよくわかりません。


とても美味しいです。

では、引き続き、オートミール・スタウトに行きましょう。

ロンドン生まれのポーター、18世紀に大流行し、あっという間にイギリス中に広がりました。やがて、アイルランドにも輸出されるようになります。そして、このポーターを徹底的に研究し、ポーターを越えるエールを開発した会社が、あの有名な「ギネス」です。
ギネスが開発したポーターは、オリジナルよりも原材料を多く使用して、味わい、アルコール度数も強いものでした。これが、「スタウト(stout, 強い)・ポーター」です。

実は、本家の「ポーター」は時代の流れにより、徐々に衰退していきます。最近は、ポーター醸造所も復活して来つつあり、今でも飲むことはできます。
一方、アイルランドの「スタウト・ポーター」は、「ギネス」として、世界中に知られるようになり、いまでも多くのファンを魅了しています。


今回は、ギネス・スタウトではなく、サミュエル・スミスのスタウト。純粋にスタイルの違いを比べてみたいと思います。


瓶は、なかなか良いですね。オシャレです。


では、開栓。


いや、香ばしいです。


色は真っ黒。若干、ポーターよりも濃いかな?


では、Cheers!


・・・うまい。ギネスもいいけど、こちらも良いですね。


基本的には、ポーター、スタウト、あまり違いはないようですが、
確かに、スタウトの方が濃厚、しっかりしています。


大麦を発芽させる前に直接ローストしてつくる香ばしさ。
いや、美味しいです。

次回は、原始的ビール、ベルギーのランビックを飲みます。